発音に自信がない人や、ネイティブの発音に近づきたい人は、まずはスペイン語のアルファベットをひとつひとつ見直していく必要があります。ここでは、スペイン語の子音「D」と「T」の発音の仕方を簡潔に説明します。
目次
スペイン語の「D」の発音
スペイン語の子音「D」の発音が母音と合わせて「ダ・デ・ディ・ド・ドゥ」となります。日本語の発音に近いですが、しっかりとスペイン語の正しい発音ができなければ、他の音と間違えて聴き取られてしまうことがあるので注意が必要です。
「D」の音は、「閉鎖音」と「接近音」の2種類に分けられます。
スペイン語の「D」の閉鎖音
閉鎖音の「D」は、舌先を上の前歯の裏につけて発音します。
日本人の場合、しっかりと舌先を前歯の裏につけて「D」の閉鎖音の正しい発音ができなければ日本語の「ラ」行の発音と間違われてしまうことがよくあります。
スペイン語の「D」の接近音
接近音の「D」は、舌先は前歯より少し前に出して、舌先と前歯の先をギリギリまで近づけて発音します。舌先と前歯の隙間を息がすり抜けていくときの音です。
英語の「TH」の口の形が、スペイン語の「D」の接近音の口の形と似ています。
スペイン語の「D」の閉鎖音と接近音の分類
スペイン語の「D」は、直前の文字によって、閉鎖音と接近音のどちらで発音するかが決まります。
- 閉鎖音(舌先を上の前歯の裏につけて発音):*言い始め、l, n の直後
- 接近音(舌先と前歯の先を近づけて発音):それ以外
「*言い始め」とは文字の冒頭という意味ですが、「その前にくる単語が何もなく、いきなり「D」から始まる単語を発音する場合を指します。例えば、” ¿Dónde? “は閉鎖音ですが、” ¿A dónde? “は接近音となります。
例)
閉鎖音:Dónde, Maldad, Tildar, Agenda, Vender, El dinero, Un dedo
接近音:Vida, Todo, Nada, Boda, La danza, los dedos
スペイン語の語尾の「D」の発音
スペイン語では、” Ciudad “や” Verdad “など「D」の文字で終わる単語が数多く存在します。語尾の「D」は発音されないので、聞き取ることはほぼないですが、実際は「D」の形で単語を終えるのが正しい発音です。すなわち、音は実際出ていなくても、「D」の文字を空発音するのです。
例えば、” Edad “という単語を発音する場合、” Eda ” の” a “で終わるのではなく、しっかりと” D “の接近音の口で終わることが必要です。実際に、長い文章を話すときは語尾の「D」を発音しているつもりでも、音が消えてしまっているものです。
例:Universidad, Salud, Libertad, Amitad, Sed
スペイン語の「T」の発音
スペイン語の「T」の発音の仕組みは「D」と同じです。
子音の「T」は母音と合わせて「タ・テ・ティ・ト・トゥ」の発音となります。閉鎖音と接近音の分類も「D」と同じです。
閉鎖音の例:Tiempo, Alto, Último, Canto, Diente, El té, Un texto
接近音の例:Acto, Bote, Gato, Zapato, Hotel, Carta, Ruta
まとめ
ネイティブの発音に近づくためには、通じるからといって日本語のままの発音にせず、しっかりと正しい発音をする必要があります。特に「D」の発音は気にかけることなく何年もスペイン後を話している人も多いと思います。閉鎖音、接近音を意識して話すだけで発音が一気によくなるので試してみましょう。