スペイン語(DELE対応)のスピーキングのコツ教えます!

スペイン語だけに限らず外国語を勉強するうえで、一番苦労するのがスピーキングスキルだと思います。留学など現地滞在がなければ会話の練習をする機会が限られてしまいますし、試験対策でもは、”正解”がないので、勉強方法にも迷いが出てしまいます。スピーキングスキルに自信がなくても、コツを掴めばスピーキングテストのスコアアップすることができます。ここでは、スペイン語のスピーキング対策のヒントをいくつか紹介します。

はじめに

私は、スペイン語圏滞在期間が長かったのにも関わらず、スペイン語に全く自信がなく、スピーキング能力がないと思っていました。現地では自分の話すスペイン語をよくバカにされていましたし、何年経っても良くならない自分に葛藤をしていました。

しかし、DELEやスペイン語技能検定ではスピーキングで比較的高得点が取れています。それは、ただ単にスペイン語歴が長いことだけが理由ではなく、スピーチのコツを理解しているからだと思います。

自らの経験を元に、スピーキング力向上の方法を共有したいと思います。

スペイン語の「スピーキング」試験対策

スペイン語資格試験で最も有名なのはDELE(Diploma de Español como Lengua Extranjera)だと思います。A1からC2までの6段階あるレベルの中で、全てのレベルの試験でスピーキング試験があります。また、スペイン語技能検定でも2級と1級はスピーキング試験があります。試験対策が難しいスピーキングなので、コツをつかむことが大切になります。

DELE「スピーキング」の出題傾向

DELEのスピーキングでは、どのレベルでも「自分だけが話す」パートと「面接官と会話をする」パートがあります。すなわち、スピーチ能力、コミュニケーション能力が求められます。基本的な問題構成は、3~4課題があり、それぞれの課題の持ち時間は2~8分、レベルが上がるほど長くなります。写真、図、グラフ、テキストなどの資料を参考にしながら話すので、スピーキングスキルのほかに資料の分析力も必要になります。

DELE「スピーキング」の評価基準

初級レベルでは、「課題の達成度」「文法の使い方」の2面から評価され、中級レベル以上では、スピーキングの一貫性、流暢さ、正確さ、適応性など、それぞれの課題を分析的、そして総合的な観点から評価します。採点者と面接官の2名が採点し、最終的に0~3で評価点をつけます。

DELEの「スピーキング」対策

自分だけが話すパート

基本的に図や写真をみて叙述するもの、そして中級以上では、テキストやグラフを読解、分析して独白するものがあります。
あくまで、スペイン語の試験なのでスピーチの内容自体は自由ですが、大切なのは問題文をしっかり読んで、要点をつかむことです。写真やグラフと問題文を見比べて、出題者はどんな目的でその出題をしているのか想像を働かせることから始めます。
要点をつかんだら、その要点を伝えることだけに集中します。ミスを恐れて正確さを求めすぎると流暢さがなくなってしまいます。間違えたら自ら訂正をすればいいので、「伝える」気持ちが大切です。

面接官と会話をするパート

あるテーマについて面接官と会話するのですが、忘れてはいけないのは、会話のやりとりなので一方的に質問に答えてるだけではダメということです。会話に慣れていない人は、ネイティブに対して苦手意識があるかもしれません。しかし、受け身にならずに自分からも積極的に質問していくことも必要です。
一番マイナス評価を受けるのは、コミュニケーション能力がないと判断されることです。シンプルに、「目の前の人とスペイン語を使ってコミュニケーションがとれるか」が大切なのです。ですから、ジャスチャーを交えながらでいいので「スペイン語の実用力」という面を意識して試験の臨みましょう。

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スペイン語技能検定の「スピーキング」対策

スペイン語技能検定2級と1級は2次試験があり、1次試験の筆記に合格した受験者のみ二次試験の口述を受けることができます。
スペイン語技能検定2級の口述試験は、「テキストを音読する」パートと「テキストの内容についてスピーチをする」パートに分かれており、準備時間にスピーチの内容を準備して、本番でスピーチと面接官とのやりとりをする流れとなっています。
DELEと比べても難易度がそれほど高くないので、2級の筆記試験を合格できる実力があれば、口述試験は簡単に合格できるレベルです。習慣的にスペイン語の新聞や本を読んでいれば特別な対策をする必要はありません。

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スペイン語の「スピーキング」試験で高得点をとるコツ

スピーキング試験はマークシート形式の問題と違って、採点者の評価がすべてとなります。「正解・不正解」がない分、実力以上の評価をしてもらったり、実力以下の評価をされてしまったりすることがあります。また、一定の採点基準があるにしても、採点者によって評価点に多少の誤差がある可能性は否定できません。
しかし、その中でも共通して評価を上げるいくつかのポイントがあります。

スペイン語の接続詞を使う

DELEのスピーキングでは、接続詞を使って文章を上手に構成することが非常に評価されます。
単純に”Pero”などの逆接や”Por eso”などの順接だけでなく、一段階上の”En primer lugar…/ En segundo lugar…”などの並列や、”Por una parte…/ Por otra parte…”などの対比を使うと、高得点につながります。

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同じ単語を繰り返さない

語彙力が足りないと、どうしても同じ繰り返してしまいます。
例えば、スペイン語を習い始めのときには、”Pero”を繰り返し使っていたり、便利な”Ya”をどんな言葉に対しても使っていたりします。しかし、必要以上に同じ単語を繰り返すと自分の語彙力の少なさや、文章構成の悪さを露呈していることになります。
“Pero”の代わりに”Sin embargo”を使ったり、”Ya”の代わりに他の単語を使って、同じ単語の繰り返しを回避するとともに、自分の会話の癖を知ることも大切です。

フィラー(無意味なつなぎ言葉)をスペイン語で言う

スペイン語に限らず、どのスピーチや会話においても「えーっと」や「あのー」などの無意味なつなぎ言葉は不快だと思います。フィラーがないに越したことはないですが、特にスピーキング試験など慣れていない場面では、どうしても無意識で出てしまうものです。
しかし、そこで日本語で「えー」や「んー」など言ってしまうと、流暢さが薄れてしまします。日本語の代わりに”Pues…”や”bueno…”などを挟むだけで、印象が良くなります。普段からスペイン語でフィラーを使っていると本番でも自然に出ます。

自分の間違いを訂正する

点数が上がるわけではないですが、無駄に点数を落とさないために、話している途中で自分のミスに気が付いたら、少しさかのぼってでも訂正することが大切です。面接官は聞き逃してくれますが、採点者はミスをしっかりとチェックしています。「単数/複数」を間違えたり、「男性形/女性形」を間違えることはよくあります。小さな間違いですが、繰り返すと減点になるのでしっかりと言い直しましょう。しかし、自分のミスばかりに気を取られていると流暢さがなくなったり、自分の話したい内容を忘れてしまったりするので、あくまで自然に話すことを心がけましょう。

まとめ

DELEを中心としたスピーキング対策について紹介しました。
スペイン語は難しいといわれますが、日本人にとっては比較的話しやすい言語だと思います。ただ、基本的なスピーチの仕方などがわからなければスピーキング試験で合格することはできません。スピーキングこそが外国語を学ぶうえで一番実践的なスキルなので、時間をかけてしっかりと習得することが大切です。