スペイン語の「L」と「R」の発音の違い!これで悩み解決!

スペイン語を勉強する日本人にとって一番苦労するのが、「L」と「R」の違いでしょう。日本語と同じ「ラ・リ・ル・レ・ロ」でも、2種類の発音の仕方があるので、しっかり区別して発音する必要があります。「L」と「R」の発音の違いについて詳しく説明します。

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スペイン語の「L」の発音

側音、または側面接近音といい、発音する際に舌先を”上の前歯のつけ根”に密着させたまま舌の両脇から音を出します

「L」単体の発音の仕方

舌先を”上の前歯のつけ根”に密着させたまま、息を吐きながら音を出すと「L」の発音ができます。

このとき舌先は”上の前歯のつけ根”についたままですが、舌の両脇には空間があり、そこを通って息を出し入れすることができます。つまり、この音は息が続く限り伸ばすことができます。

「口先から声を出す」のではなく、「喉の奥から息を出す」というイメージで発声するのがポイントです。

「L」と母音を合わせて「La, Le, Li, Lo, Lu」の発音の仕方

「L」単体での発音では、舌先を”上の前歯のつけ根”につけたまま音を出しますが、母音と合わせて「La, Le, Li, Lo, Lu」を発音する場合は、そのままでは音が出ません。
「L」の発音から始まり、母音を発声する瞬間に舌先を”上の前歯のつけ根”から離します。

「L」を発音するときには、口を大きく開ける必要はありません。「La」の発音は口を開きますが、「Le」、「Li」 の発音は口の開きがもっと小さくなります。「Lo」、「Lu」 の発音のときには、口先が丸くなります。

例:piz, Lente, Libro, Lobo, Luz

「L」で終わる単語の発音の仕方

日本語の習慣が抜けていないと、「L」で終わる単語に対して、余計な「U」をつけてしまうケースがあります。しっかりと舌先が”上の前歯のつけ根”についた状態で単語の発音を終えることが必要です。

例えば、「Papel」という単語を、日本語でいう「パペル」と発音するのは間違いです。それは、最後の「L」に余計な「U」がついてしまっているからです。ですから、日本語と混同せずに、「Papel」としっかり発音しましょう。

例:Árbol, Final, Nivel, Igual, Local, Ángel

「L」の直後に「D」や「T]が続く単語の発音の仕方

まず、スペイン語の 「D」、「T」 を発音は、舌先が”上の前歯の裏”につきます。「L」の発音は舌先が上顎につくので、これらの発音は似ています。

つまり、「L」の発音から「D」や「T」の発音に移行する場合、いったん舌先を”上顎”から離してしまうと、発音のスムーズな移行ができなくなります。

ですから、「D」や「T」 の直前の「L」を発音するときは、例外的に舌先を”上の前歯の裏”につけて「L」を発音し、そのまま舌先をつけたまま「D」や「T」の発音に移行します。

例:Salto, Alto, Último, Multa, Balde, Sueldo

スペイン語の「R」の発音

はじき音といい、舌先で”上顎”をはじくような音です。舌を引っこめて少し上に反らし、舌先を”上顎”に近づけるようにしながら、瞬間的に音を出します。

ただし、頭文字の「R」や「rr」はふるえ音で、巻き舌の発音となるので、この発音とは注意が必要です。

「R」単体の発音の仕方

息が舌と”上顎”の間を抜けていくイメージで発声します。はじくように音を出すので、音を長く伸ばすことができません。
舌先は、実際には”上顎”に直接触れずに、口をすぼめながら声帯をふるわせて音を出します。

「r」と母音を合わせて「ra, re, ri, ro, ru」の発音の仕方

単語の頭文字、またはドブレエレ「RR」以外の、スペイン語の「R」は、日本語の「ラ行」と非常に似ていますが、異なる点は舌の位置です。舌が口の中のどこにもつかない状態で日本語の「ラ・レ・リ・ロ・ル」と発音すると、スペイン語の「Ra, Re, Ri, Ro, Ru」に近づきます。

顎を動かして口先から音を出すというよりは、口は半開きの状態で舌をしっかり動かすことで音を作り出します。

例:Cara, Moreno, Tarifa, Toro, Uruguay

「R」で終わる単語の発音の仕方

動詞の原形や名詞などは「R」で終わるものが多いので、語尾に「R」がつく単語が多いと思います。「R」で終わる単語は、直後に続く単語の頭文字にもよりますが、基本的に語尾の「R」は強調せずに自然に発音します。

また、「R」で終わる単語に対しても、余計な「U」をつけてしまうケースがあります。例えば、「Comer」という単語を、日本語でいう「コメル」と発音するのは間違いです。それは、最後の「R」に余計な「U」がついてしまっているからです。ですから、日本語と混同せずに、「Comer」と発音しましょう。

例:Cantar, Hacer, Vivir, Mujer, Amor

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まとめ

スペイン語を勉強するにあたって、誰もがぶつかる壁は「L」と「R」の違いでしょう。
小さい頃からスペイン語に触れていれば、自然と簡単に習得できるものですが、大人になってからは、どうしても発音が日本語よりに凝り固まっているので習得が難しいものです。
しかし、どの年代でも遅くはありません。2つの音の特徴や発声方法を理解して、とにかく実践することで身につきます。