スペイン語の「動詞の基礎」を1からわかりやすく解説します

スペイン語の動詞の基礎となる「動詞の活用の種類」や「規則動詞の活用の仕方」を解説します。スペイン語を習得するうえで最も難しいのは動詞の活用と言っても過言ではないので、繰り返し勉強してマスターしましょう。

スペイン語の動詞とは

動詞とは文の核となる要素で、物事の動作作用状態などをあらわします。

スペイン語の動詞は、動詞の原形(不定詞)の語尾が「-ar」「-er」「-ir」の3種類のみ存在します。それぞれ「AR(アル)動詞」「ER(エル)動詞」「IR(イル)動詞」と呼ばれます。

動詞の種類-ar 動詞-er 動詞-ir 動詞
動詞の原形(例)amar(愛する)comer(食べる)vivir(住む・生きる)

スペイン語の動詞の「語幹」と「語尾」

スペイン語の動詞は、意味を示す部分(語幹)活用する部分(語尾)に分けられ、動詞の原形(不定詞)を基本形として語尾を変化させることによって活用します。

これらの動詞の中で、動詞の語尾が規則的に変化する規則動詞と、動詞自体が不規則に変化する不規則動詞に分けられます。

規則動詞は、語幹が原形(不定詞)と同じで語尾だけが変化するので、一定のルールに従って活用することができますが、不規則動詞は語幹と語尾が変化するので暗記しなければいけません。

スペイン語の「動詞の活用」の種類

動詞は「時制人称」によって語尾が変化します。

直説法・接続法・命令法
時制 現在・現在完了・点過去・線過去・過去完了・未来・未来完了・過去未来・過去未来完了
人称 1人称・2人称・3人称
単数・複数

スペイン語の「法」

スペイン語の「」には直説法、接続法、命令法があります。

直説法 事実と認識していることを述べるときに使う(現実性
接続法 主に従属節*で、仮想したことを述べるときに使う(非現実性
命令法 命令・勧誘・依頼をするときに使う

備考
*主節:文の最後の述語を中心としたまとまり
*従属節:文の最後の述語ではなく、文の途中の述語を中心としたまとまりのこと。

スペイン語の「時制」

時制」とは、動詞における時間的関係を示し、それぞれの「法」に適応する「時制」があります。

直説法の時制 現在・現在完了・点過去・線過去・過去完了・未来・未来完了・過去未来・過去未来完了
接続法の時制 現在・現在完了・過去・過去完了
命令法の時制 現在

スペイン語の「人称」

人称」とは、動作の主体が話し手聞き手第三者のいずれであるかの区別です。

一人称 私、私たち(話し手)
二人称 君、貴方、君たち、貴方たち(聞き手)
三人称 彼、彼女、彼たち、彼女たち(第三者)

スペイン語の「数」

」とは、それぞれの人称(話し手・聞き手・第三者)が単数複数かを指します。

人称 / 数 単数 複数
一人称 私たち
二人称 君、貴方 君たち、貴方たち
三人称 彼、彼女 彼たち、彼女たち

備考
・中米と南米南部の国では、二人称単数の動詞は特殊な形を使います。また、二人称複数の動詞は三人称複数と同じ活用形となります。

スペイン語の「規則動詞」の活用

スペイン語のほとんどの動詞は規則動詞です。1つの単語だけで、現在分詞と過去分詞が1つずつ、そして14種類の「法と時制」の組み合わせと、6種類の「人称と数」の組み合わせがあります。

現在分詞

基本的に動詞を副詞的に用いる形です。また、進行形としても使われます。

原形(不定詞)amarcomervivir
現在分詞amandocomiendoviviendo

≪合わせて読む↑≫

過去分詞

基本的に動詞を形容詞的に用いる形です。また、動詞「haber」と合わせて、動詞の時制「現在完了、過去完了、未来完了、過去未来完了」を表します。

原形(不定詞)amarcomervivir
過去分詞amadocomidovivido

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の直説法・現在

現在の出来事や習慣、不変の事実、確実性の高い予定、過去から現在まで継続していることなどを表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
amo como vivo
amas comes vives
彼女貴方 ama come vive
私たち amamos comemos vivimos
君たち amáis coméis vivís
彼たち彼女たち貴方たち aman comen viven

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の直説法・現在完了

近い過去や経験など、過去に完了した出来事の結果が現在に関わっていることを表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
he amado he comido he vivido
has amado has comido has vivido
彼女貴方 ha amado ha comido ha vivido
私たち hemos amado hemos comido hemos vivido
君たち habéis amado habéis comido habéis vivido
彼たち彼女たち貴方たち han amado han comido han vivido

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の直説法・点過去

ある時点において終結した過去の出来事を表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
amé comí viví
amaste comiste viviste
彼女貴方 amó com viv
私たち amamos comimos vivimos
君たち amasteis comisteis vivisteis
彼たち彼女たち貴方たち amaron comieron vivieron

スペイン語の直説法・線過去

過去の状況や習慣、実現しなかったことなど、終結していない過去の出来事を表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
amaba comía vivía
amabas comías vivías
彼女貴方 amaba comía vivía
私たち amábamos comíamos vivíamos
君たち amabais comíais vivíais
彼たち彼女たち貴方たち amaban comían vivían

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の直説法・過去完了

過去のある時点でそれ以前の出来事がすでに完了していたことを表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
había amado había comido había vivido
habías amado habías comido habías vivido
彼女貴方 había amado había comido había vivido
私たち habíamos amado habíamos comido habíamos vivido
君たち habíais amado habíais comido habíais vivido
彼たち彼女たち貴方たち habían amado habían comido habían vivido

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の直説法・未来

現在・未来の推量、未来の予定意思を表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
amaré comeré viviré
amarás comerás vivirás
彼女貴方 amará comerá vivirá
私たち amaremos comeremos viviremos
君たち amaréis comeréis viviréis
彼たち彼女たち貴方たち amarán comerán vivirán

スペイン語の直説法・未来完了

現在、または未来のある時点で完了していると推量される出来事を表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
habré amado habré comido habré vivido
habrás amado habrás comido habrás vivido
彼女貴方 habrá amado habrá comido habrá vivido
私たち habremos amado habremos comido habremos vivido
君たち habréis amado habréis comido habréis vivido
彼たち彼女たち貴方たち habrán amado habrán comido habrán vivido

 

スペイン語の直説法・過去未来(可能法)

過去の出来事の推量過去から見た未来の出来事の推量、現在の仮定文での未来の出来事の推量をしたり、婉曲表現(語調を柔らかくすること)を表します。

原形(不定詞) amar comer vivir
amaría comería viviría
amarías comerías vivirías
彼女貴方 amaría comería viviría
私たち amaríamos comeríamos viviríamos
君たち amaríais comeríais viviríais
彼たち彼女たち貴方たち amarían comerían vivirían

スペイン語の直説法・過去未来完了(可能法完了)

過去のある時点ですでに完了している出来事の推量や、過去のある時点から見て未来に完了するであろう出来事の推量をします。

原形(不定詞) amar comer vivir
habría amado habría comido habría vivido
habrías amado habrías comido habrías vivido
彼女貴方 habría amado habría comido habría vivido
私たち habríamos amado habríamos comido habríamos vivido
君たち habríais amado habríais comido habríais vivido
彼たち彼女たち貴方たち habrían amado habrían comido habrían vivido

スペイン語の接続法・現在

主節(文の最後の述語を中心としたまとまり)の動詞の時制が「現在、現在完了、未来、未来完了の文で、従属節の動作(仮想したこと)が主節の動作と同時点かそれ以降に完了することを示します。

原形(不定詞) amar comer vivir
ame coma viva
ames comas vivas
彼女貴方 ame coma viva
私たち amemos comamos vivamos
君たち améis comáis viváis
彼たち彼女たち貴方たち amen coman vivan

スペイン語の接続法・現在完了

主節(文の最後の述語を中心としたまとまり)の動詞の時制が「現在、現在完了、未来、未来完了の文で、従属節の動作(仮想したこと)が主節の動作の時点ですでに完了していることを示します。

原形(不定詞) amar comer vivir
haya amado haya comido haya vivido
haya amado hayas comido hayas vivido
彼女貴方 haya amado haya comido haya vivido
私たち hayamos amado hayamos comido hayamos vivido
君たち hayáis amado hayáis comido hayáis vivido
彼たち彼女たち貴方たち hayan amado hayan comido hayan vivido

スペイン語の接続法・過去

主節(文の最後の述語を中心としたまとまり)の動詞の時制が「点過去、線過去、過去完了、過去未来の文で、従属節の動作(仮想したこと)が主節の動作と同時点かそれ以降に完了することを示します。
接続法過去には2種類あり、「-ra形」と「-se形」に分けられますが、意味はどちらも同じです。

  • 接続法過去「-ra形」
原形(不定詞) amar comer vivir
amara comiera viviera
amaras comieras vivieras
彼女貴方 amara comiera viviera
私たち amáramos comiéramos viviéramos
君たち amarais comierais vivierais
彼たち彼女たち貴方たち amaran comieran vivieran
  • 接続法過去「-se形」
原形(不定詞) amar comer vivir
amase comiese viviese
amases comieses vivieses
彼女貴方 amase comiese viviese
私たち amásemos comiésemos viviésemos
君たち amaseis comieseis vivieseis
彼たち彼女たち貴方たち amasen comiesen viviesen

スペイン語の接続法・過去完了

主節(文の最後の述語を中心としたまとまり)の動詞の時制が「点過去、線過去、過去完了、過去未来の文で、従属節の動作(仮想したこと)が主節の動作の時点ですでに完了していることを示します。
接続法過去にも2種類あり、「-ra形」と「-se形」に分けられますが、意味はどちらも同じです。

  • 接続法過去完了「-ra形」
原形(不定詞) amar comer vivir
hubiera amado hubiera comido hubiera vivido
hubieras amado hubieras comido hubieras vivido
彼女貴方 hubiera amado hubiera comido hubiera vivido
私たち hubiéramos amado hubiéramos comido hubiéramos vivido
君たち hubierais amado hubierais comido hubierais vivido
彼たち彼女たち貴方たち hubieran amado hubieran comido hubieran vivido
  • 接続法過去完了「-se形」
原形(不定詞) amar comer vivir
hubiese amado hubiese comido hubiese vivido
hubieses amado hubieses comido hubieses vivido
彼女貴方 hubiese amado hubiese comido hubiese vivido
私たち hubiésemos amado hubiésemos comido hubiésemos vivido
君たち hubieseis amado hubieseis comido hubieseis vivido
彼たち彼女たち貴方たち hubiesen amado hubiesen comido hubiesen vivido

スペイン語の命令法

命令勧誘依頼をするときに使い、肯定命令否定命令があります。
肯定命令では、二人称以外は接続法現在と同じ活用となります。否定命令では、すべて接続法現在と同じ活用で、否定を表す「No」と組み合わせて使います。

  • 肯定命令
原形(不定詞) amar comer vivir
ama come vive
彼女貴方 ame coma viva
私たち amemos comamos vivamos
君たち amad comed vivid
彼たち彼女たち貴方たち amen coman vivan
  • 否定命令
原形(不定詞) amar comer vivir
no ames no comas no vivas
彼女貴方 no ame no coma no viva
私たち no amemos no comamos no vivamos
君たち no améis no comáis no viváis
彼たち彼女たち貴方たち no amen no coman no vivan

まとめ

スペイン語の動詞の活用についてまとめました。活用の種類がたくさんあるので、学習を重ねることが必要ですが、ネイティブスピーカーでもすべての正しい時制を使い分けられてるわけではありません。
「法と時制」は直説法「現在、線過去、点過去」を基本として徐々にステップアップして他の活用も覚えていくとスムーズに語学力をアップしていくことができます。
「人称と数」は「一人称単数と三人称単数」の活用が同形のものが多いので、文の流れや前後関係からどちらの主語の動詞か予測しなければなりません。

ここでは規則動詞の活用の方法を紹介しましたが、重要な動詞は不規則動詞が多いので合わせて不規則動詞も勉強しましょう。