スペイン語の可算名詞と不可算名詞の違いと見分け方を解説!

スペイン語の名詞は、日本語と違って「複数形」や名詞の前につく「冠詞」が存在します。名詞の「複数形」と「冠詞」を正しく活用するためには、可算名詞と不可算名詞を理解する必要があります。いずれも名詞ですが、異なる性質を持っているので、それらの違いと見分け方を確認してきましょう。

スペイン語の「可算名詞」と「不可算名詞」

スペイン語の名詞には、可算名詞と不可算名詞の2種類があります。可算名詞とは、数えられる名詞を指し、不可算名詞は数えられない名詞を指します。

例えば、「りんご」は1つ、2つ、3つ…と個体数を数えられますが、「空腹」は1つ、2つ、3つ…と数えられません。このように、同じ名詞でも2種類あり、使い方が異なります。

スペイン語で、可算名詞は「Sustantivos contables」、不可算名詞は「Sustantivos incontables」と呼ばれ、名詞の複数形を使うときに名詞を区別するため、とても重要になります。

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の「可算名詞」

可算名詞は、人、動物、モノ、場所のように数字を使って数えることができる名詞のことをいいます。

可算名詞は、数えられるので1つのものは単数形で、複数のものは複数形で表されます。単数形の冠詞は、定冠詞「el, la」不定冠詞「un, una」、複数形の冠詞は、定冠詞「los, las」不定冠詞「unos, unas」または「個数」が使われます。

そして、可算名詞の中でも普通名詞集合名詞があります。

普通名詞

普通名詞は一般的な名詞(個体の単位)のことを指します。

普通名詞の例:
・Un amigo(友達1人)、Dos amigos(友達2人)
・Un gato(猫1匹)、Dos gatos(猫2匹)
・Un libro(本1冊)、Dos libros(本2冊)
・Una Casa(家1軒)、Dos casa(家2軒)

集合名詞

集合名詞は、同じ種類の人やモノが集まった集合体(複数個体で1つの単位)を指します。

集合名詞の例:
・Una familia(1家族)、Dos familias(2家族)
・Un equipo(1チーム)、Dos equipos(2チーム)
・Una clase(1クラス)、Dos clases(2クラス)
・Un grupo(1グループ)、Dos grupos(2グループ)

スペイン語の「不可算名詞」

不可算名詞は、形がないもの、小さすぎるもの、物質、抽象的なもの、固有名詞など、数字を使って数えられない名詞です。

不可算名詞は数えられないので、単数形のみで表されます。冠詞は、定冠詞「el, la」のみが使われます。なお、固有名詞には冠詞はつきません。

不可算名詞の量を表す場合は、Mucho/a(たくさんの)、Poco/a(少しの)、Bastante(十分な)、Demasiado/a(過度の)、Tanto/a(いくらかの)などの表現を使うか、正確な測定値を表す場合は、Una taza de(1カップの)、1kilo de(1キロの)、1litro de(1リットルの)、La mitad de(半分の)などの表現を用います。

形がないものの例:
・La lluvia(雨)
・El dolor(苦痛)
・La sed(渇き)
・El tiempo(時間)
・La música(音楽)

小さすぎるものの例:
・El arroz(米)
・El azúcar(砂糖)
・La sal(塩)
・La arena(砂)
・El polvo(ほこり)

物質の例:
・El (La) agua(水)
・El aire(空気)
・El hielo(氷)
・El oro(ゴールド)
・El fuego(火)

抽象的なもの例:
・El amor(愛)
・La felicidad(幸福)
・El conocimiento(知識)
・La suerte(運)
・La paz(平和)

固有名詞の例:
Japón(日本・国名)
Tokio(東京・都市名)
Toyota(トヨタ・会社名)
Monte-Fuji(富士山・地名)
Antoni Gaudi(アントニ ガウディ・人名)

まとめ

可算名詞と不可算名詞を見分けるためには、1つ、2つ…と実際に数えてみることです。例えば、「お金」は1円、2円…とは数えられますが、1つ、2つ…とは数えません。ですから、不可算名詞となります。同じように、「時間」も1分、2分…とは数えられますが、1つ、2つ…とは数えません。このように、複数形にするかわからないときは、個体数を数えられるか実際に確認してみてください。