スペイン語の副詞の種類、使い方、配置について解説します!

スペイン語の副詞の種類や「-mente」副詞の作り方、配置などを例文を使って説明します。

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スペイン語の「副詞」とは

スペイン語の副詞は、ほかの言葉の動作、様子、程度、過程などをより詳しく説明する働きをします。例えば、「ゆっくりと…(走る)」や「おそらく…(知っている)」など、副詞を加えることによって文がより完璧になります。

形容詞が主に名詞を修飾するのに対して、副詞は主に動詞、そして形容詞、名詞、文全体にも修飾して、「いつ、どこで、どのように」起こったかを表します。

副詞は性(男性形・女性形)や数(単数形・複数形)の変化はありません

スペイン語の「副詞」の種類

スペイン語の副詞の種類は、大まかに8つの種類に分類されます。また、副詞の中にも、一般的な独立した形形容詞から作られる形「-mente」があります。例外として副詞の中にも形容詞と同じ形をしたものもあります。

場所の副詞

文の中で「どこで?」を説明する働きをもちます。

例:
・Aquí(ここに)
・Ahí(そこに)
・Cerca(近くに)
・Arriba(上で)
・Adentro(中で)
・Alrededor(まわりに)

時間の副詞

文の中で「いつ?」を説明する働きをもちます。

例:
・Ahora(今)
・Después(後で)
・Hoy(今日)
・Ayer(昨日)
・Mañana(明日)
・Ya(もう)
・Todavía(まだ)

様態の副詞

文の中で「どのように?」を説明する働きをもちます。

例:
・Bien(良く)
・Mal(悪く)
・Así(そのように)
・Claramente(はっきりと)
・Lentamente(ゆっくり)
・Fuertemente(強く)

頻度の副詞

文の中で「頻度」を説明する働きをもちます。

例:
・Siempre(いつも)
・Normalmente(普通は)
・Usualmente(通常)
・Frecuentemente(頻繁に)
・Raramente(滅多に~ない)
・A veces(たまに)

量の副詞

文の中で「どのぐらい?」を説明する働きをもちます。

例:
・Mucho(多く)*形容詞としても使われます
・Poco(少し)*形容詞としても使われます
・Bastante(かなりの)
・Casi(ほとんど)
・Más(もっと)
・Muy(とても)

肯定の副詞

文の中で「肯定」の意味を補助する働きをもちます。

例:
・Sí(はい)
・También(~もまた)
・Ciertamente(確かに)
・Obviamente(明らかに)
・Además(さらに)
・Evidentemente(明らかに)

否定の副詞

文の中で「否定」の意味を補助する働きをもちます。

例:
・No(いいえ)
・Nunca(決して~ない)
・Jamás(決して~ない)
・Tampoco(~もまた~ない)
・Siquiera(~さえ~ない)
・Ni(~さえ~ない)

疑問の副詞

文の中で「懐疑」の意味を補助する働きをもちます。

例:
・Acaso(もしかすると)
・Quizás(おそらく)
・Tal vez(たぶん)
・Probablemente(おそらく)
・Posibilemente(たぶん)
・Aparentemente(一見)

形容詞から派生した副詞「-mente」の作り方

多くのスペイン語の副詞は、形容詞から作られています。形容詞に「-mente」をつけて様子や状態(どのように)を表す副詞にすることができます。

「-mente」副詞の作り方は2つあります。

「-o」や「-a」で終わる形容詞からつくる

性(男性形・女性形)や数(単数形・複数形)にかかわらず、すべての「-o」で終わる形容詞の語尾は、「-a」に置き換えて「-mente」をつけ加えます。「-a」で終わる形容詞はそのまま「-mente」を付け加えます。

例:形容詞 / 副詞
・Rápido / Rápidamente(速い / 速く
・Solo / Solamente(ただひとつの / 単に
・Nuevos / Nuevamente(新しい / 新たに・再び
・Ligeras / Ligeramente(軽い / 軽く
・Verdadero / Verdaderamente(本当の / 本当に
・Última / Últimamente(最後の / 最後に

「-o」や「-a」以外で終わる形容詞からつくる

「-o」や「-a」以外で終わる形容詞は、そのまま単数形に「-mente」を付け加えます。

例:形容詞 / 副詞
・Breve / Brevemente(簡潔な / 簡潔に
・Posible / Posiblemente(可能な / おそらく
・Fácil / Fácilmente(容易な / 容易に
・Igual / Igualmente(同じ / 同じく
・Feliz / Felizmente(幸福な / 幸福に
・Veloz / Velozmente(速い / 速く

スペイン語の「副詞」の例外

スペイン語の副詞には、形容詞と同じ形でも使い方によって意味が異なる単語が数多くあります。

例:形容詞 / 副詞
・Medio(半分の / なかば
・Fuerte(強い / 強く
・Rápido(速い / 速く
・Tarde(午後 / 遅く
・Seguro(安全な / きっと
・Mejor(もっと良い / もっと良く

スペイン語の「副詞」の配置

副詞の配置は、修飾する品詞の種類によって異なります。しかし、文全体を修飾する副詞は比較的自由な位置に配置することができます。

動詞を修飾する場合の「副詞」の配置

動詞を修飾する場合は、動詞の直後に置きます。様態を表す副詞は動詞を修飾することが多いです。

例:
・Él corre rápido(彼は速く走る)
・Yo bailo mal(私は踊りが下手だ
・El profesor me explica claro(先生は私に明白に説明する)
・Susana canta bien.(スサーナは歌がうまい
・Juan come mucho.(フアンはたくさん食べる)
・¡Camina despacio!(ゆっくり歩いて!)

形容詞や他の副詞を修飾する場合の「副詞」の配置

形容詞や他の副詞を修飾する場合は、その直前に置きます。量を表す副詞は形容詞や他の副詞を修飾することが多いです。

例:
・Aquel edificio es bastante alto.(あの建物はかなり高い)
・Pedro es muy inteligente.(ペドロはとても賢い)
・Este reloj es más barato.(この時計はもっと安い)
・Él es poco amable.(彼はあまり優しくない)
・Este problema ocurre casi siempre.(この問題はほとんどいつも起こる)
・Ella baila muy bien(彼女は踊りがとてもうまい

場所や時間を示す場合の「副詞」の配置

場所の副詞、時間の副詞は自由な配置ですが、修飾する単語の直前か直後に置くのが一般的です。

例:
・Ana vive cerca.(アナは近くに住んでいる)
・El jueguete está ahí.(おもちゃはそこにあるよ)
・Estábamos dentro de la casa.(私たちは家の中にいた)
・Duermo temprano.(早く寝る)
Mañana vuelvo.(明日戻るね)
・¡Ahora voy!(行く!)

文全体を修飾する場合の「副詞」の配置

特に動詞や形容詞など特定の品詞を修飾せずに、副詞が文全体を修飾しているときは、基本的には文の冒頭に置きます。文の内容によってはコンマで区切ることもあります。

例:
Indudablemente esta cena está riquísima.(確かにこの夕食はとてもおいしい)
Seguramente tendrás éxito en tu nuevo desafio.(間違いなく、新たな挑戦で成功するだろう)
Posiblemente nos veamos en unos días.(おそらく数日中にまたお会いするでしょう)
Tal vez ella no te reconoce.(たぶん彼女は君を覚えていないだろう)
・¿Acaso tienes prisa?(もしかして急いでいる?)
Al parecer, Pedro no vino a la reunión.(見たところでは、ペドロはミーティングに来なかったようだ)

まとめ

スペイン語の副詞の種類、「-mente」副詞の作り方、例外、配置について解説しました。ほとんどの副詞は「-mente」がついているので識別しやすいでしょう。また、形容詞と副詞の区別がつきにくい場合は、「名詞を修飾しているのが形容詞」、「主に動詞修飾しているのが副詞」と理解しておけば区別がしやすくなります。多くの場合、副詞は無くても文が成立しますが、有れば文をより充実させることができます。副詞を上手に活用できるようになれば文章力や会話力が一気に上がるので、ぜひ確認しておいてください。