スペイン語の否定語「nada, nadie, ninguno」の使い方!

スペイン語の「何も~(ない)」「誰も(~ない)」「何の~もない」など、不定代名詞の中の「否定語」について解説します。

スペイン語の「否定語」とは

スペイン語には「nada」「nadie」「ninguno/a」のような否定表現があります。物を表すもの、人を表すもの、名詞と結びつくものがあり、それぞれ使い方が異なります。
また、「否定語」には反対の意味を持つ「不定語(肯定語)」が存在し深い関係性がありますが、ここでは否定語のみについて解説します。「否定語」は、主に疑問文や否定文に使われ、肯定文には使われません。

否定語意味使い方
nada何も~ないを示す
nadie誰も~(い)ないを示す
ninguno/a何の~もない人や物を示す(主に名詞と結合
不定語の種類

≪合わせて読む↑≫

スペイン語の否定語「nada」の使い方

スペイン語の「nada」は、「物や事柄」を対象とした「何も(~ない)」などという否定文を表します。性(男性形・女性形)や数(単数・複数)の区別がないので無変化です。「nada」は、主に否定文や疑問文に使われ、場面や文脈によってさまざま使い方が異なります。

「動詞+nada」で、「何も(~ない)」など、ひとつもない物や事柄を表す

主に否定文の動詞の後に置いて「何も(~ない)」という意味で使います。

例:
No tengo nada.(何も持ってない
・¿No sabes nada?(何も知らないの?)
・¡No digas nada!(何も言わないで!)
No hice nada.(今日何もなかった
・¿No comiste nada?(何も食べてないの?)

「動詞”ser”+nada」で、「何でもないこと(もの)」など、大したことではないことを表す

否定文で「動詞”ser”」と「nada」を合わせて、程度や度合いが大きくないことを表すときに使います。

例:
・¡No te preocupes! Esto no es nada.(心配しないで!これは何でもないことだよ)
・Espero que no sea nada!(何でもないことを願う)
・No fue nada.(なんでもなかった
・Este problema no es nada.(この問題は何でもないことだ)
・Este calor no es nada. aquí.(この暑さはここでは何でもないものだよ)

「動詞”ser”または”estar”+nada+形容詞」で、「全然~なこと(もの)ではない」などの否定文を表す

否定文で動詞「”ser”または”estar”」と否定語「nada」と性質や状態を表す形容詞を合わせて「全然~なことではない」という意味になります。

例:
・Ese examen no era nada fácil.(その試験は全然簡単なものではなかった
・Este asunto no es nada importante.(この件は全然重要なものではない
・Este día no es nada especial para mí.(この日は私にとって全然特別なものではない
・La idea no estaba nada mal.(アイデアは全然悪いものではなかった
・Su opinión no está nada clara.(彼の意見は全然明確なものではない

「nada+de+名詞」で、「~が全く~ない」など、完全にないものや事柄を表す

否定文で、否定語「nada」と前置詞「de」と名詞や代名詞を合わせて、修飾する名詞に対して何もないことを表します。

例:
・No entiendo nada de español.(スペイン語が全く理解できない
・No tengo nada de dinero.(お金を全く持ってない
・No sé nada de ella. (彼女のことを全く知らない
・Esta bebida no tiene nada de alcohol.(この飲み物にはアルコールが全く入っていない
・No hay nada de tiempo.(全く時間がない

スペイン語の否定語「nadie」の使い方

スペイン語の「nadie」は、「」を対象とした「誰も~ない」「誰も~いない」などという否定文を表します。性(男性形・女性形)や数(単数・複数)の区別がないので無変化です。「nada」は、主に否定文や疑問文に使われ、場面や文脈によってさまざま使い方が異なります。

「誰も~ない」など、ひとりもいないことを表す

否定文で「誰も~いない」や「誰も~ない」という意味で使います。

例:
・No hay nadie en casa.(家に誰もいない
・¿Nadie puede explicarlo? (誰もそれを説明できないの?)
・No hablé con nadie.(誰とも話してない
Nadie es perfecto.(誰も完璧ではない
・A nadie le gusta esperar.(も待つことは好きではない

「nadie+形容詞」で、「~な人は誰もいない」と不定の人を表す

否定文で、否定語「nadie」と人の性質や状態を表す形容詞を合わせて「~な人は誰も(い)ない」などという意味で使います。

例:
・No encontré a nadie atractivo.(魅力的な人は誰もみつからなかった
・No hay nadie mejor que tú.(君よりいい人は誰もいない
・¿No tengo a nadie especial.(特別な人は誰もいない
・No Necesitamos a nadie incapaz.(無能な人は誰も必要としていない
・No vi a nadie agradable.(愉快な人は誰もなかった

スペイン語の否定語「ninguno/a」の使い方

スペイン語の「ninguno/a」は、主に名詞と結びついて否定文を作ります。性(男性形・女性形)や数(単数・複数)の区別があります。また、男性名詞単数形の前では「ningún」となります。

男性形女性形
単数ninguno(ningún)ninguna
複数ningunosningunas
不定語(alguno/a)

名詞と合わせて「何の~もない・誰も~ない・どこも~ない・どんなときも~ない」など、否定文を表す

名詞の前に置いて、修飾する名詞の不定を示す場合に使います。

例:
・No tengo ningún problema.(何の問題もない
・No debes mostrar tu contraseña a ninguna persona(君のパスワードは誰にも見せてはいけない
・No lo encuentro en ningún lado.(どこにも見当たらない
・No dudé de ella en ningun momento.(どんなときも彼女を疑わなかった
・No hay ninguna diferencia entre los dos.(2つの間に何の違いもない
・No nos dieron ninguna información. (私たちは何の情報与えられなかった

「ninguno/a+de+人」で、「~の誰も~ない」など、ひとりもいない意味の否定文を表す

否定語「ninguno/a」と前置詞「de」と「人を示す名詞や人称代名詞の複数形」を合わせて、「~の誰も~ない」という特定の集合体の中で誰もいないことを示す否定文に使います。

例:
Ninguno de vosotros puede hacerlo(君たちの誰もそれをすることができない
Ninguno de ellos quería irse.(彼たちの誰も帰りたくなかった) 
Ningunos de los alumnos fue a la clase.(生徒の誰も授業に行かなかった
Ninguna de sus amigas la ayudó.(友達は誰も彼女を助けなかった
Ninguno de ustedes cumplió la promesa.(貴方たちの誰も約束を守らなかった

「ninguno/a+de+物や事柄」で、「~のどれも~ない」など、何もない意味の否定文を表す

否定語「ninguno/a」と前置詞「de」と「物を示す名詞の複数形」を合わせて、「~のどれも~ない」という特定の集合体の中で何もないことを示す否定文に使います。

例:
・Ninguno de estos objetivos ha sido logrado.(これらの目標のどれも叶わなかった
・Él no me respondió ninguno de mis mensajes.(彼は私のメールのどれも返してくれなかった
・No hemos terminado ninguno de nuestros trabajos.(私たちの仕事のどれも終わってない
・No me gusta ninguna de estas fotos.(これらの写真のどれも気に入らない)
Ninguna de esas propuestas es interesante.(それらの提案のどれも興味深いものではない

まとめ

スペイン語の否定語「nada, nadie, ninguno/a」についてまとめました。否定文にはよく合わせて使われる表現なのでしっかりと覚えておきましょう。また、「否定語」とセットで覚えておくと使い分けがしやすくなります。