スペイン語技能検定2級、筆記試験の勉強法、注意点を解説!

2021年度春季スペイン語技能検定2級を受けてきました。
1次試験(筆記)の出題傾向、勉強法、注意点を実体験をもとに紹介します。試験のメインパートであり、一番難しいところでもあるので、しっかり準備をして臨むことが必要です!

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スペイン語検定2級「筆記試験」の出題傾向

筆記試験は75分、翻訳問題が中心で、その他に穴埋め問題、読解力を問う問題があります。問題数は30問程度とそれほど多くないですが、それは1問1問の重要度が高いということです。

翻訳問題は、
「スペイン語→日本語訳」は比較的長文の翻訳で、複雑な文章なので少し難しいと感じるかもしれません。
「日本語→スペイン語訳」は短文の翻訳で、内容はシンプルですがフォーマルな文章です。シチュエーションに合った正しいスペイン語の知識が必要です。

穴埋め問題は、選択形式で3つの選択肢から適切なものを1つ選びます。時系列や動詞活用、適切な前置詞を使うなど、文法力が必要になります。

読解力を問う問題は、文章の中で、「下線部は何を示しているか説明しなさい」のような、まさに読解力を問う問題です。根本的なスペイン語力が問われます。

スペイン語検定2級「筆記試験」の勉強法

スペイン語技能検定2級の筆記パートは、大きく2つに分けられます。スペイン語→日本語、日本語→スペイン語の翻訳をする翻訳問題と文法を問う穴埋め問題があります。

スペイン語検定2級の翻訳問題

まず、翻訳に慣れていない人は例文を繰り返し解いて慣れていきましょう。

そこで大事なのは、時間。最初はじっくり時間を使って翻訳をすればいいですが、慣れてからはスピーディーにできるように準備をしなければ、本番では時間が足りなくなってしまいます。100から150字程度の翻訳問題は1問あたり5分程度で翻訳、3分で見直しできるようにしましょう。

また、翻訳問題では、「30字以内で訳しなさい」や「150字程度で説明しなさい」など文字数を指定して出題されます。実はそれがけっこう難しくて、文字数を数えるのも時間がかかりますし、文字数を気にしながら翻訳をするとなると文章の構成も変わってくるかもしれません。
試験でどの文字数が指定されるかはわかないので、事前に感覚的に文字数の把握をしておくことが大切です。翻訳練習をするときは、文字数も数えながらしてください。

試験に出てくる単語自体は比較的簡単なものが多く、難しい単語をたくさん知っている必要はないと思います。
しかし、日本特有の習慣、文化、公共サービス、公共交通機関に関連する用語は覚えておいたほうがいいです。日本に来た外国人に対して説明する機会がありそうな言葉は全て覚えておきましょう。

スペイン語圏の外国人が日本に来る際に持ってきそうなスペイン語で書かれた日本旅行ガイドブックなどを手に入れて勉強すると、普段気にかけていない言葉や文章などのスペイン語が頭に入るので役に立ちます。

このように、外国人が日本に来て何に困りそうなのか、もし自分が彼らの通訳だったらどんなシチュエーションがあるのかを想像しながら勉強するといいでしょう。

スペイン語検定2級の穴埋め問題

穴埋め問題は、配点がどのようになってるかは公表されていませんが、5、6問だけでした。

選択形式で文章の全体像が理解できていて、文法が正しく使えれば解ける問題であるので、勉強法としてはとにかくスペイン語の記事や本を読むことです。

穴埋め問題が苦手な人は、圧倒的に長文に慣れていないという傾向があります。たくさんの文章に触れることで、文法の傾向やパターンが見えてくるはずです。

穴埋め問題の解答方法は、

1.文章全てを流し読みしながら選択肢の中から違和感のあるものを消去する
2.残った選択肢の中から、文章の流れから一番しっくりくる選択肢を選ぶ
3.最後に文章全てをしっかり読んで見直しをする

違和感」や「しっくりくる」というものは、たくさんの文章に触れてきた経験からくるものです。

スペイン語検定では、翻訳問題が中心ですが、やはり選択形式の穴埋め問題では点数を稼いでおきたいです。

1日1つでいいので長文を読むこと、その際に主語や時系列に注意しながら読むことが大切です。

スペイン語検定2級「筆記試験」の注意点

実際に受けてみて、注意が必要だなと思ったことは、

・時間配分

・問題を解く順番

・翻訳問題の解答スペースの把握


時間配分について

筆記試験は75分、リスニング試験との時間の区切りはないので、自分で時間をチェックしながら時間配分をしなければいけません。筆記問題を解いている途中にリスニング問題が始まってしまうことのないようにしましょう。

時間配分に失敗する代表的な例としては、1問目の長文読解に時間をとりすぎて、その後のシンプルな問題で時間が足りなくなるということです。

長文読解は一番難しいのでそれに固執しすぎると、その後時間が足りなくなって追い込まれていくので、注意しましょう。


問題を解く順番について

解く順番については、1から順に進んでいく人、簡単な問題から解いていく人など人それぞれだと思いますが、確実に点数をとれる問題から解いていくのがいいです。

試験開始後すぐ、2~3分かけて問題用紙すべてを見渡して確実に点数をとれるように大まかに戦略を立てると、スムーズに試験を進められます。

過去問がなく、問題数や形式がわからないことから、全体像がわからないまま問題を解いていってしまうと思わぬところで問題を見落としてしまうことがあります。
そして、慌てて問題を解いてしまうと、あり得ないスペルミスや間違いをしてしまう可能性があるので、最初に問題全てチェックしておくのは忘れないようにしてください。


翻訳問題の解答欄について

些細なことなんですが、とても大事なことは、
翻訳問題において、解答欄のスペースに確実に翻訳した文を書き入れることです。

問題用紙に下書きをしてから解答用紙に記入すると思うんですが、それでも解答欄が小さいので文字の大きさを誤ると全て入りきらない可能性があります。

解答文章が、解答欄に入りきらず、全て消して書き直すことになると、それだけで時間を使ってしまいますし、ペースも乱れてしまうので、このような凡ミス避けるようにしなければいけません。

感覚としては、ちょっと小さすぎるかなぐらいの文字で書き始めたほうが失敗をしなくて済みます。

まとめ

筆記では、翻訳問題が約8割です。

ですから、当然合格のカギは翻訳にあります。
合格基準点が全体の70%であること、そして問題数が少ないので1問ごとの配点が高いことを考えると、感覚的に「全てできた」と思えるぐらいじゃなければ厳しいかもしれません。

点数を確実に稼ぐためにも、最低限解答欄を全て埋めること、単語がわからなかったら臨機応変に他の言葉で説明して空欄にしないことが大切です。